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2022年3月15日
東日本大震災から11年: 復興の今を見て、歩いて、感じたこと

今日は、2022年3月11日。2011年に東北3県を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災が発生してから、11年が経ちます。

Nianticはこれまで、『Ingress』や『Pokémon GO』といったゲームを通して、人々が東北の地に実際に足を運び、復興の状況をその目で見ることができるようなきっかけを提供してきました。

昨年は、岩手県、宮城県、福島県の各県における事業者の方を対象とした「Niantic 東北の思い出・お店再発見プログラム」を実施しました

今回、同プログラムにご参加いただいた皆さまのうち、福島民報社主催の「ふくしま産業賞」に選ばれた一部の事業者様を実際に訪問し、復興の「今」について直接お話を伺う機会をいただきました。

Nianticは、共に世界を探検する機会を提供する (Inspire people to explore the world, together)ことをミッションに掲げ、日々プロダクト開発に取り組んでいます。そこには、人々が現実世界を歩いて探索しながら、まだ知らない人や地域と出会うことで得られるつながりの力や感動を多くの人に体験してもらいたい、という願いが込められています。

今後も東北の復興を少しでも後押しするために、私たちは何ができるのか。多くの人が実際に復興の現場を訪れ、「今」を感じていただくにはどうすれば良いか。そのためにも、まずは私たちが直接現地に足を運び、感じることが大事だと考えました。

私たちが聞いた事業者の方々の声を、お届けします。


株式会社いわきチョコレート 営業部 いわき駅店マネージャー 古田篤史さま

<写真:いわきチョコレート いわき駅店前にて 左: 株式会社ナイアンティック 代表取締役社長 村井説人/右: 株式会社いわきチョコレート 営業部 古田篤史さま>

今回『Pokémon GO』で店舗がジムに登録したことをきっかけに、私も久しぶりにプレイを再開しました。店舗の周りでスマートフォンを片手にゲームの画面を開いていたり、ポケモンを捕まえるような指の動きをされている方を遠目で見かけ、人が集まって来てくれていると感じることがありました。その中には若い方だけではなく、ビジネスパーソンやご年配の方も。幅広い世代の方が今も活発に楽しんでいることに驚きました。

また、店舗がジムになったことで、勤務時間の前後にスタッフ同士で『Pokémon GO』で遊ぶことも増えました。ゲームでの道具入手方法をマネージャーの私がスタッフに教わりながら一緒にプレイするなど、店舗内での交流が生まれるきっかけにもなりました。

最近は感染症拡大の影響もあり、県外から多くの方が店舗に来るのもなかなか難しい状況です。弊社も元々は出張でいわきを訪れたビジネスパーソンや、お土産として商品を買っていく40代や50代といったお客様が多かったのですが、今は地元の方に商品を楽しんで頂けるようシフトしています。そんな中でも、店舗のあるいわき駅周辺では人の流れが回復した後に楽しんでいただけるような再開発が徐々に進んでいます。

震災から11年が経つ今も、私は当事者としてその日を忘れたことはありません。今はなかなか人が集まりづらい状況ではありますが、この状況に負けないよう、復興そして弊社についての情報発信を続けたいと思っています。人の流れが戻ってきた後は、これまで弊社について「知らなかった」という県外の方も『Pokémon GO』のジムであることをきっかけに足を運んでくれるようになれば良いですね。

株式会社ワンダーファーム 営業課 営業推進 渡邉美幸さま

<写真: ワンダーファーム 森のマルシェにて 左: 株式会社ワンダーファーム 営業課 渡邉美幸さま/右: 株式会社ナイアンティック 代表取締役社長 村井説人>

実際にジムに登録したことで、『Pokémon GO』についての印象が大きく変わりました。

当初、私は『Pokémon GO』をゲームの一つだと思っていました。しかし、実際にジムとして登録してみて、その体験が画面上だけで終わるものではないということを知りました。実際にゲームをきっかけに現地に足を運ぶ人たちが集まり、そこで起こるコミュニケーションや、見たものや聴いたものを五感で感じながら、新しい発見を得る。そのような体験を通じて成立するものだと気づいたのです。

ジムに登録したことで、これまでとは違った層のお客様を見かけることが増えたことも驚きでした。これまでは主に主婦などの女性の利用者の方が多かったのですが、登録後は男性の方が一人でふらりと食事やお買い物で利用いただくことも増えたように思います。広場のひらけた所で男性の方が一人でいらっしゃるというのはこれまであまり見なかった光景でした。

震災から11年が経ち、「復興」の意味合いも徐々に変わりつつあるように思います。外から新しい方に訪れて頂く事はもちろん大切ですが、若い方々が県外に出ていくということも一つの課題です。20代の私からすると、外に出ていった若い方がもう一度地元に魅力を感じて、戻ってきてもらえるような環境を整えることが大事だと感じます。

一度出て行った方がもう一度地元に足を運び、今の状況を見て何かを感じてもらえる。そんなきっかけになってくれれば嬉しいです。

株式会社 磐城高箸 代表取締役 髙橋正行さま

<写真: 福島県いわき市 磐城高箸にて 左: 株式会社磐城高箸 代表取締役 髙橋正行さま/ 右: 株式会社ナイアンティック 代表取締役社長 村井説人>

私たちの施設は小学生が遠足で訪れるなど、元々お子様の訪問も多いので、『Pokémon GO』との親和性は高いと感じていました。実際にポケストップに登録されてからは、例えば弊社で提供している乗馬体験の待ち時間に家族連れのお父さんとお子さんが一緒にスマホの画面でプレイしている、という場面も見かけるようになりました。

私自身はもともと県外に住んでいたのですが、祖父が造林会社の役員として働いていた影響で、幼少期からいわき市を訪れることが多かったです。自然豊かな環境に対する愛着もあり、いわき市で森林の再生を促すための割り箸会社を立ち上げたのが、東日本大震災が発生する約半年前の2010年8月でした。

あれから約11年。今のいわき市の復興における課題に、人口流出に伴う地域の過疎化があります。若い人が大学などで一度外に出てしまうと、そこが生活拠点となり戻ってこなくなってしまう。地元出身の方のUターンが進まない理由の一つが、身につけたスキルを発揮できる場所がないという現実です。

私が事業者としてできることは限られていますが、地元を出た方であっても「いわき市にはすごいお箸の会社がある」と誇りに感じ、地元に対する思いを強く持つきっかけになれればと思っています。

私たちは、元々廃校となった小学校の校舎を活用した施設です。昔の私たちにとって、小学校は放課後に自然と人が集まってそこにいる誰かと一緒に遊ぶ、そんな場所だったと思います。人が何かのきっかけでゆるく集まり、一緒に楽しめる。そんな場所になれればという想いです。


今回福島県いわき市で事業者の皆様に直接お話を伺い感じたのは、震災から11年が経った今だからこそ、現地に足を運んで実際に歩き「今」を見て欲しいという想いです。

この想いは、私たちのプロダクトが多くの人にとってまだ知らない場所の探索や、馴染みのある場所でも新しい発見を得るきっかけとなって欲しいというNianticの想いと深く通じあっています。

私たちも今回、福島県を歩き、話を聞くことで、震災そして復興を改めて「自分ごと」と捉えなおすきっかけとなりました。震災から11年が経った現地の現状や抱える課題、そして人の想いは決して東北だけのことではなく、この先災害に直面する可能性がある私たち全てが考えるべきテーマでもあります。人々の思いに直接触れなければ、わからない事がある。今回、私たちはそれを改めて実感しました。

今はなかなか外出できない状況ですが、落ち着いたらみなさんも、実際に現地の「今」を歩いてみませんか?

<写真:福島県いわき市 いわき震災伝承みらい館前にて>

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